英国放送協会(British Broadcasting Corporation:BBC)は2026年8月28日、英国文化・メディア・スポーツ省(Department for Culture, Media and Sport:DCMS)が公表した「Watch this Space: A New Strategic Direction for UK Media」への回答を公表した(注1)。BBCは、公共サービスメディア(Public Service Media:PSM)改革、信頼できるニュース流通の強化、テレビ規制の近代化を支持する立場を示した。
BBCは、地上デジタルテレビ(Digital Terrestrial Television:DTT)からインターネットプロトコルテレビ(Internet Protocol Television:IPTV)への移行は避けられないとし、2034年を移行目標とする政府方針を支持した。すべての視聴者が手頃な価格でサービスを利用できることを前提に、全国的なブロードバンド整備とデジタル包摂施策の推進を求めている。
BBCは、情報空間の健全性確保も重要課題として挙げた。AI要約やプラットフォーム依存の情報流通が拡大する中、信頼できるニュースへのアクセス確保、メディアリテラシー強化、地域報道支援が必要であるとした。また、自主協定を基本としながらも、動画共有サービス上で公共サービスコンテンツの発見可能性を高める仕組みや、視聴データ共有のための規制的裏付けを提案した。
さらに、スポーツの無料視聴制度の維持、スマートテレビ・電子番組表・リモコンにおけるPSM優遇措置、公共サービス放送事業者による共同配信サービスへの制度的支援も提案した。BBCは、英国の文化的主権や民主主義を支える情報環境の維持に向け、政府と連携して制度改革を進める考えを示している。
(注1)
https://www.bbc.co.uk/aboutthebbc/documents/bbc-response-to-dcms-green-paper-watch-this-space.pdf