2026.09
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国家代表AI企業の座をかけた企業間競争でAI競争力強化を図る韓国

李在明政権では前政権から引き続き、AI分野で世界トップ3国入りを国の大目標に掲げている。AIトップ3国入り実現のため、国内AI企業のレベルアップや幅広い生活レベルでのAI活用促進等様々な政策が進められる。その中でも目玉的政策として、国産AIモデル開発と、一般向け無料AIサービス(チャットボット・エージェント)開発・提供プロジェクトが現在進められている。これらの国家プロジェクトの遂行機関に選ばれることが、国を代表するAI企業として認められることでもある。そのため、プロジェクトでは遂行機関選定過程で主力AI企業を競わせながらレベルアップさせる仕組みを随所に入れていることが特徴である。
まず、2025年に開始された国産AIモデル開発プロジェクトは、科学技術情報通信部の「独自AIファウンデーションモデルプロジェクト」である。このプロジェクトでは2027年までに参加企業を競わせながら世界水準のAIモデル開発を進める。最初は5社を競わせて、段階的に半年ごとに1社ずつ振り落とし最終的に2社に絞り込むため、各ステージでの生き残りに参加企業のメンツがかかっている。2026年8月現在は第二段階評価が実施され、アップステージ、SKテレコム、AG AI研究院の3社まで絞り込まれたところである。なお、第二段階で選外となったモチーフテクノロジーズ社は評価基準と結果の詳細の公開を求めて公式に異議を提起するなど、ステージが進むにつれて評価の在り方が問われている。
次に、国産AIモデルを基に開発したAIチャットボットやAIエージェントサービスを年内に一般に無料提供する「みんなのAI」プロジェクトである。8月中に2~3社を選定するこのプロジェクトの公募には通信キャリアやインターネットサービス等の企業連合コンソーシアム6者が名乗りを上げたが、SKテレコム、カカオ、KTの各社が率いるコンソーシアム3者がこのほど選定された。選定されたコンソーシアムには主要通信キャリア3社がそれぞれ関わる形で入っている。このプロジェクトでの国からの支援は、年内はGPUのみであり、その他のコストは企業側で賄う。それにもかかわらず、国家代表AI企業のメンツをかけて実力のあるAI企業がこぞって参入しようとしている。
このような国家代表AI企業のメンツをかけて国が競わせる方式は、既に現場実装範囲の拡大や国際的評価向上といった成果を見せている。プロジェクトで開発した国産AIモデルは、まず、公共・法人分野から導入範囲を拡大している。米国の非営利AI研究機関Epoch AIが最近発表した、2026年に成長した注目すべきAIモデルとして、韓国の国産AIモデル開発プロジェクトの四つのモデルが入っている。ちなみに、Epoch AIが2026年の注目株として取り上げたAIモデルを保有する国は現在、米国・中国・韓国の三か国のみとされている。これらの国家プロジェクトを通じて、韓国はAIで世界トップ3入りの目標に着々と近づいている。