イタリアの通信規制当局Agcomは2026年6月11日、「2026年の第127号の委員会決定(Delibera 127/26/CONS)」に従い、AIを利用するデジタルプラットフォームにおける著作権保護と情報の多様性確保を目的とした「技術テーブル(検討会)」の設置を発表した(注1)。
この検討会は、オンラインプラットフォーム(SNSや検索エンジンなど)、出版社、メディア関連団体など、多様な関係者が参加する場として構想されており、AIの普及に伴って生じる新たな課題に対し、共同でルールや実務上の対応策を検討することを目的としている。
主な検討対象は、AIがニュースなどの著作物を利用する際の透明性や公正な対価のあり方、著作物の利用を権利者が拒否できる仕組み(オプトアウト)、EU著作権指令との整合性、プラットフォームによる情報選別がもたらす言論の偏りの問題などである。さらに、AIによる偽情報やディープフェイクの拡散といった課題にも対応するため、情報共有やベストプラクティスの策定が進められる。
当該決定は、AIによって変化するメディア情報環境において、著作権の保護と民主的な情報の多様性を両立させるための政策基盤づくりを目的とした枠組みを整備するものである。
(注1)
https://www.agcom.it/provvedimenti/delibera-127-26-cons