2026.06
SpaceXのIPO、2兆ドルを超える企業価値でマスク氏は史上初のトリリオネアに

2026年6月12日、イーロン・マスク氏が率いるSpace Exploration Technologies Corp(SpaceX)はナスダック市場で取引初日を迎え、新規株式公開(IPO)を果たした。
初日は1株150ドルで取引を開始し、一時176ドル52セントまで上昇した後、160ドル95セントで取引を終えた。初日の取引で株価は19%超上昇し、同社企業価値は約2兆1,000億ドルに達する等、2026年のIPOとしては群を抜く水準となった。この記録的なIPOにより、同社CEOのマスク氏は史上初の「トリリオネア(1兆ドル長者)」となった。
SpaceXが事前に公表したIPO目論見書では、公募価格は1株135ドルに設定され、全額公募増資(オールプライマリ)で5億5,560万株を提供。資金調達見込みは750億ドルで、企業価値は1兆7,500億ドルとなる見通しが示されていた。
今回の調達資金は、AI計算資源インフラの拡張、打上インフラと同ロケットの強化、衛星コンステレーションの規模と容量の増加を含む成長戦略のために使われ、残りは一般的な企業目的のために使われる見込み。
マスク氏は2025年3月28日、自身が立ち上げたAIスタートアップxAIが、同じく自身の所有するソーシャルメディアプラットフォームX(旧Twitter)を買収したことを発表。また、SpaceXは2026年2月2日、xAIとの合併を発表しており、IPO目論見書でも、SpaceXの活動領域として、宇宙、コネクティビティ、AIを主軸として事業の説明が行われている。
SpaceXの2025年売上は187億ドル、衛星インターネットサービスを提供するStarlinkは約9,600基の衛星を打ち上げ、世界160か国以上で1,000万以上のアクティブユーザを有している。同社は2026年1月30日、FCCに「軌道上データセンター」構築の一環として最大100万基の衛星を打ち上げる認可を申請している。
IPOに関しては、AnthropicとOpenAIもそれぞれ6月1日と6月8日に非公開の申請書類を証券取引委員会(SEC)に提出した。ともに時期や調達予定額は未定としながら、両社とも1兆ドル規模の企業評価額を目指しており、企業価値1兆ドルを超える企業が1年で3社、新たに誕生する可能性もある。