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2026.03

  • イギリス
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Ofcom、衛星ゲートウェイ向けに最大10GHzの周波数帯を追加開放
通信庁(Ofcom)は2026年3月、国内で高まる衛星通信需要に対応するため、衛星ゲートウェイ地球局が利用できる周波数を拡大すると発表した。Q/Vバンドにおいて、最大10GHzの追加スペクトルを低密度地域(主に農村部)向けに開放する。この決定により、衛星通信事業者は大容量データの地上・宇宙間伝送をより効率的に行うことが可能になり、遠隔地を含む多くの住民や企業が高速衛星ブロードバンドなどの改善されたサービスを利用できるようになる見込みである。
 
Ofcomは、2025年7月に実施した意見募集を踏まえ、高密度地域に区分される都市部でも、Q/Vバンドの一部周波数をGSO(静止軌道)およびNGSO(非静止軌道)の衛星ゲートウェイに開放する案も提示した。これは、英国全土のうち低密度地域に含まれない約6%の地域に該当する。衛星事業者からは、都市部にゲートウェイを配置することで特定の運用上のメリットがあるとして要望が寄せられていた。Ofcomは柔軟な周波数共有を推進する立場から、既存ユーザを保護しつつ都市部での衛星インフラ設置を可能にする仕組みを提案。パブリックコメントは2026年5月28日まで受け付けている。
 
さらにOfcomは、NGSO衛星システムに関するライセンス手続きの見直しも発表した。主な変更点は以下のとおりである。
  • NGSOゲートウェイ申請に対する通常の意見募集(コンサルテーション)を廃止。意思決定の迅速化と事業者の事務負担軽減を目指す。
  • 料金体系(AIP:Administered Incentive Pricing)の適用範囲を拡大。これまでGSOにのみ適用されていたAIPをNGSOにも拡大。今回新たに開放される追加スペクトルにも適用される。
このAIPモデルは利用者に自らのスペクトル需要を慎重に検討させ、より価値の高い用途への最適利用を促すことを狙いとしている。
 
今回の一連の施策により、英国国内の衛星通信インフラ整備はさらに加速する見通しである。衛星ブロードバンドの高速化はもちろん、宇宙ビジネスの競争力強化や地方のデジタル格差解消にも大きく寄与するとみられる。