2026.03
国務省が「重要鉱物閣僚会合」を初開催、脱中国依存へ

重要鉱物の対中依存度を引き下げ、経済や安全保障面でのリスクを回避するため、マルコ・ルビオ国務長官は2月4日、初の「重要鉱物閣僚会合」を開催した。日本を含む54か国と欧州委員会が参加し、うち11か国と新たな二国間重要鉱物枠組み又は覚書に署名した(注)。
会合では、ルビオ国務長官が「資源の戦略地政学的関与に関するフォーラム(Forum On Resource Geostrategic Engagement:FORGE)」の創設を発表した。FORGEは「鉱物安全保障パートナーシップ(Minerals Security Partnership:MSP)」の後継イニシアチブであり、参加国が重要鉱物供給網の強靭化を進めることを目的とする。更に、AI・半導体分野の国際的な安全保障・供給網の枠組みである「パックス・シリカ(Pax Silica)」を通じ、民間セクタとの連携を強化する方針も示された。
また、会合に参加したJ.D.バンス副大統領は、同盟国や友好国で重要鉱物の最低価格を設定し、公正な市場価値を反映した市場を形成する「重要鉱物特恵貿易圏」構想を発表。中国を名指ししなかったものの、「安価な重要鉱物が市場に大量流入し、国内製造業を不当に圧迫するという問題を解消したい」と説明した。
会合後には、米国通商代表部(USTR)が日本及びEUとの共同声明を発表した。共同声明では、2025年10月に日米間で署名された重要鉱物供給確保枠組みを基盤に、日米欧で重要鉱物貿易に関する行動計画を策定し、有志国との多国間貿易枠組みを検討する方針が示された。米欧は今後30日以内に覚書を締結する。
(注)会合参加国:アンゴラ、アルゼンチン、アルメニア、オーストラリア、バーレーン、ベルギー、ボリビア、ブラジル、カナダ、クック諸島、チェコ共和国、コンゴ民主共和国、ドミニカ共和国、エクアドル、エストニア、欧州委員会、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ギニア、インド、イスラエル、イタリア、日本、ヨルダン、カザフスタン、ケニア、リトアニア、マレーシア、メキシコ、モンゴル、モロッコ、ニュージーランド、ノルウェー、オマーン、パキスタン、パラグアイ、ペルー、フィリピン、ポーランド、カタール、大韓民国、ルーマニア、サウジアラビア、シエラレオネ、シンガポール、スウェーデン、タイ、オランダ、ウクライナ、アラブ首長国連邦、英国、ウズベキスタン、ザンビア。