2025.12
日米政府が技術繁栄協定を締結、AI等の戦略的科学技術分野で協力強化へ

トランプ大統領のアジア歴訪に合わせ、米国政府は日韓政府のそれぞれと技術繁栄協定(Technology Prosperity Deals:TPD)を締結した。これは今年9月に米英間で締結されたTPDに続き、主要同盟国との科学技術協力を拡大するもので、一部報道によれば中国の技術的台頭に対する警戒感が背景にある。
10月28日に日本と締結したTPDでは、戦略的科学技術分野である7分野(AI、研究セキュリティ、Beyond5G/6G、医療品・バイオサプライチェーン、量子、フュージョンエネルギー、宇宙)において両国間の協力強化を図る。特にAI分野においては、イノベーションを促進する政策枠組みやイニシアチブを推進することで日米主導のAI技術エコシステムの導入を支援するほか、両国のAIインフラ、ハードウェア、ソフトウェア、モデル、アプリケーション及び関連する標準のフルスタックにわたる輸出を促進する。
翌29日に韓国と締結したTPDも、戦略的科学技術分野における協調深化に取り組むもの。ただし、テック企業の負担を軽減するために、データ・ローカライゼーションやデータホスティング・アーキテクチャへの障壁を取り除くことに特に重点を置く。