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2025.08

  • スペイン
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
  • 国別・地域別トピック
政府、固定ブロードバンド・5Gのカバレッジの急速な拡大を報告
デジタルトランスフォーメーション公務省は2025年6月、国内の固定・移動体ブロードバンドの普及状況をまとめた「ブロードバンドカバレッジ報告書(Broadband Coverage Report)」を公表し、固定ブロードバンドでギガ級のネットワークの全国世帯カバレッジ約94%、5Gで人口カバレッジ約96%に達したことを報告した(2024年6月現在の数値)[1]。政府は、2030年までにギガ級ブロードバンドと5G人口カバレッジ100%を達成する目標を掲げており、ブロードバンドネットワークが政府目標達成に向けて大きく拡張していると報告している。主な報告内容は以下の通り[2]
 
  • 100Mbps以上の固定ブロードバンドの世帯カバレッジは96.45%、1Gbps以上の固定ブロードバンドの世帯カバレッジは93.88%(前年92.52%)。伝送技術では光ファイバが最も普及しており、FTTHの世帯カバレッジは94.79%となった。
  • 5Gの人口カバレッジは95.76%で、前年よりも3.46ポイント増。欧州地域で5Gに優先的に割り当てられている3.5GHz帯の人口カバレッジは74.06%で、前年より15.93%増加した。
報告書では、固定・移動体ブロードバンドのカバレッジ拡大の要因として、ルーラル地域におけるネットワーク拡大が挙げられている。近年、スペイン政府は、下表の通り、ルーラル地域のネットワーク普及の支援施策を積極的に展開しており、固定ブロードバンドでは、1Gbps以上のルーラルブロードバンドの世帯カバレッジは83.92%(前年79.07%)となり、また、ルーラル地域における2024年6月現在の5Gの人口カバレッジは80.01%(前年68.93%)で、2021年の26.14%からは3倍拡大するなど、政府施策により大きく改善したと報告している。
 
表 主な固定・移動体ブロードバンド支援プログラム
 UNICOブロードバンド
 (UNICO-Broadband)
不採算地域において300Mbpsの固定ブロードバンドインフラを構築する通信事業者に対する公的助成プログラム。2021年から2024年間に、総額6億4,700万EURを供与。
 UNICOルーラル需要
 (UNICO-Rural Demand)
すべてのルーラル地域・条件不利地域において100Mbpsのブロードバンドを手頃な価格(月額35EUR程度)で提供する通信事業者への公的助成プログラム。2023年5月、衛星通信事業者ヒスパサットへの7,632万EURの助成を決定。
 UNICO 5G光ファイバ・バックホール
 ネットワーク  
 (UNICO 5G-Fiber Optic Backhaul
 Networks)
2025年までにネットワーク敷設が見込めない人口5,000人以下のルーラル地域において、5G基地局間の光ファイバーバックホールを敷設するための支援プログラム。2023年7月に請負事業者8社を選定し、4億4,734万EURを供与。
 UNICO 5Gアクティブネットワーク
 (UNICO 5G - Active Networks)
人口1万人以下のコミュニティにおける5Gインフラ敷設に総額6億6,900万EURを支援。
 UNICOデータ
 (UNICO-Datos)
国内地域ごとのブロードバンド・5Gのサービス提供・通信インフラ敷設に関する情報を集積・表示するインタネット・プラットフォームの構築プログラム。