2025.08
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MIIT、「護童計画」の推進に向けた15の実践措置を提示
工業・情報化部(MIIT)は2025年6月、中国情報通信研究院(CAICT)および電気通信端末産業協会と共同で、「未成年者個人情報保護イニシアティブ」を正式に発表した。これは、「護童計画(児童保護計画)」を一層推進し、未成年者の健全な成長をデジタル空間で守るための重要な措置である。
イニシアティブでは、五つの重点分野において15項目の具体的行動指針が提示された。企業には責任の明確化と自己点検の徹底を求め、技術面では「未成年者モード」や審査体制の整備を推進。サービス面では、未成年者に配慮した製品や情報管理の透明化を奨励。さらに、匿名化や保護者支援機能の技術導入、業界全体の連携強化により、安全なネット環境づくりを目指している。
MIITは2022年より「護童計画」を開始し、3年連続で未成年者の個人情報保護に関する制度・技術の整備を進めている。これまでに、「モバイルインターネットアプリにおける未成年者個人情報保護技術要件」や「アプリの児童情報処理に関する通知と同意の技術要件」など10件以上の国家標準を発表し、未成年者の身元確認、保護者の同意取得、アプリストアでの審査基準などについて明確なガイドラインを提供してきた。
加えて、全国モバイルアプリ監視・検査プラットフォームを構築し、教育・SNS・ゲーム分野を中心に1,000件以上のアプリに対する技術的な抜取検査を実施。さらに、子ども用スマートウォッチを通信端末管理の対象に加えるなど、ハードウェア面での対応も進めている。