ドイツテレコムは6月13日、NVIDIAと共同してヨーロッパの製造業向けに産業用AIクラウド「AI工場」をドイツ国内に構築し子会社のT-Systemsのクラウド経由でサービスを提供すると発表した
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2026年までに、このAI工場からのサービスが提供開始される予定で、エンジニアリング、シミュレーション、デジタルツイン、ロボティクスなどの製造アプリケーションといった分野でのサービスをクラウド経由で提供する。
また、インフラとして、AI工場では、NVIDIA DGX B200システムによる1万基のGPUと、主要なソフトウェアベンダーのNVIDIA CUDA-X、RTX、Omniverseの高速化ワークロードを実行するRTX Proサーバを利用する予定。
なお、両社は、6月11日にEUの各種法令に準拠し、欧州内で欧州人による運用と管理を保証する政府向けのソブリンクラウドでも協業を発表している
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このソブリンクラウドでは、ドイツテレコムはドイツ、オランダ、スイスでセキュアなデータセンターを運用するOpen Telekom CloudからNVIDIA H100 Tensor Coreプロセッサを利用しているが、AI工場はドイツテレコムグループ内に設備インフラを置く予定。
今回の取り組みは、AIアプリケーションを安全なクラウド経由で提供するサービスを民間製造業等にも拡大したものである。