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2025.05

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年々成長する中古端末市場にサムスン電子も参入
新品の高級モデルスマホが好まれる韓国の中古端末取引規模は日本と並び世界的に小さい市場であった。しかし、最近の景気停滞の影響もあり韓国の中古端末市場は近年急成長を遂げている。人口5,000万の韓国で中古端末の年間取引規模は1,000万台と推定され、中古端末の多くは海外に輸出される。中古端末取引事業者は中小企業がほとんどであったが市場が有望と見ると最近は大企業の参入が相次いだ。そして、動向が注目されていたサムスン電子が2025年3月末からついに国内中古端末市場への参入を開始した。

サムスン電子は、オンライン購入後に7日以内で単純な開封や購入者の気が変わった等の理由できれいな状態で返品されたフラッグシップ端末のうち徹底した品質検査で最上位級判定を受けた製品をGalaxy認証中古端末としてオンラインで販売する。対象製品は、キャリアショップ以外のルートで販売されたGalaxy S24シリーズ。これまでは一括廃棄していた返品端末を新品よりも割安に販売することで、多くの消費者にGalaxy AIを体験してもらい、廃棄端末も減らして循環経済にも貢献する。第一弾として発売される中古端末は新品より26~64万ウォン(約7万400円)割安となる。Galaxy認証中古端末は新製品と同様にアフターサービス保証期間は2年で、購入から7日以内の返金も可能。

一方、新品スマホの販売台数は近年大幅に落ちており、今年は更に、米国トランプ政権の相互関税の影響で新端末価格の高騰も予想される。政府は中古端末利用を促進するため、安心して取引ができる事業者認定制度等を年内にも導入する方針。中古端末市場が拡大すると、これまでキャリアショップで端末割引と紐づいていた高価格通信料金プランの契約数に影響が出ることも予想され、通信キャリアにとってはマイナス材料となりえる。中古端末利用が広がり、実質的な端末購入価格引き下げにつながるか今後が注目される。