2025.05
中国移動、5G-Aによる新たなビジネスニーズの可能性を模索
中国移動は2025年4月、「5G-A×AIイノベーション」アクションプランを発表した。
まず、AIエンパワーメント関連で、2025年に自律型ネットワークのアップグレードを推進し、スマートネットワークの省エネや最適化を図り、約50万か所の基地局のAIスマート化改造及び31の省・市・自治区におけるコアネットワークのスマート制御の配置を完了させる。
また、利用シーンの強化関連で、2025年にIoV(車のインターネット)、ウェアラブルなどの5G RedCapの利用を促進するとともに、10万㎡に及ぶパッシブIoTの配備、「技術+利用シーン+エコシステム」の融合ソリューションを構築し、各業界の需要を満たす。
さらに、3CC(キャリアグリゲーション)及び上り速度の高速化を中心に、年内に累計で10万以上の3CC基地局を開通させ、49の重点都市におけるフルカバーを実現し、没入型業務とAI端末の発展促進につなげる。
そのうえで、5G-Aを次の発展段階へと加速させ、eRedCap(enhanced RedCap)や5G NR放送などの技術を重点的に推進することで、新たなビジネスニーズの可能性を引き出すとしている。
中国移動はこれまで、浙江省において3CC対応のベンチマーク・エリアを整備し、下り通信速度が最大5Gbpsに達した。また、郷・鎮エリアにおけるRedCapのフルカバーを実現し、IoT、IoV、ウェアラブルなどの分野における5Gの応用を展開してきた。特にAIを活用した5G基地局のテスト結果によると、動画再生の遅延時間の12%低下、ショート動画ハイビジョン再生割合の30%上昇、ライブ配信の上り速度の21%上昇といった顧客体験の改善が見られたという。これらに加えて、5G基地局へのAI導入により、基地局のエネルギー消費量は4~9%減少した効果も得られた。