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2025.02

  • スペイン
  • 事業者のM&A・国際展開
衛星通信事業者ヒスパサット、株式売却でIT大手Indraグループと基本合意
防衛・宇宙分野のIT大手Indraグループは2024年2月、衛星通信事業者ヒスパサット(Hispasat)の株式89.68%を売却することで、ヒスパサットの親会社で送電管理・通信インフラ事業大手Redeiaコーポレーションと基本合意した[1]。ヒスパサットは、欧米・北アフリカ地域で衛星ブロードバンドを展開するほか、国内ではルーラル地域を対象に100Mbpsの衛星ブロードバンドサービスを低価格で提供する政府プロジェクト「UNICOルーラル需要」(UNICO Demanda Rural)の実施を請け負っている国内大手衛星事業者。Indraグループは、ヒスパサットを傘下に収めることで、衛星通信事業に本格的に参入し、欧州における衛星通信サービスのティア1事業者となることを目指すとしている。ヒスパサットの株式買収価格は7億2,500万EUR。Indraグループは、7億EURについては融資機関から資金調達し、残り金額は自社資金でまかなう予定である。今後、ヒスパサットの株式取得に関する規制機関の承認手続きを進める予定で、Indraグループは、2025年第4四半期に手続きを完了することを目指している。
 
なお、今回の買収により、Indraグループは、軍事・保安など政府用衛星通信事業者Hisdesatの株式のうち、ヒスサットが保有する株式43%も獲得することになる。IndraグループもHisdesatの株式7%を保有しており、ヒスパサットの買収後、Hisdesatの事業経営に対するIndraグループの影響力が強化される見込みである。Indraグループは、将来的にHispasatとHisdesatを統合した新事業者Indra Space社を新設する意向を示している。