欧州委員会は、2月12日、「2025年ワークプログラム」を採択した。ワークプログラムは、「より大胆で、よりシンプルで、より迅速な連合」を掲げ、EUの競争力、安全保障及び経済の強靭性を強化するという野心の下、任期の初年度となる欧州委員会が実施する主要な取組に焦点を当てている。
2025年期ワークプログラムは、特に行政負担の軽減とEU規制の簡素化に重点を置き、付属文書として添付したコミュニケーションにてその計画を示している。具体的には、EU競争力強化のために、EUの政策及び法令をより効果的かつ迅速に機能させることを目指すオムニバスパッケージの提案が含まれている。
そのほか、2025年ワークプログラムの主要な項目は次のとおり。
- 持続可能な繁栄と競争力:「競争力コンパス」に含まれる資本へのアクセス向上を通じたEUスタートアップ及びスケールアップ戦略、2040年迄に90%の輩出削減目標を実現するための「クリーン産業協定」
- 防衛と安全保障:NATOと協力した集合的かつ戦略的な投資による防衛産業の強化と依存の低減
- 人々への支援、社会及び社会モデルの強化:欧州社会権の柱となる新たな行動計画、欧州技能連合
- 民主主義の保護と価値の維持:過激主義の高まりや偽情報の脅威に対抗するための「民主主義の盾」
- 共に成果を上げ、将来に向けて備える:EU資金へのアクセスの簡素化・強化のための新たな多年度財政枠組みの提案、政策レビューによる効果的な政策の遂行