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2025.02

  • アメリカ
  • 放送・メディア
過去最高を記録したスーパーボウル視聴、地上波TVの4K HDR放送やTubiでの4K無料配信も
2025年2月9日にルイジアナ州ニューオリンズで第59回スーパーボウル(Super Bowl LIX)が開催され、フィラデルフィア・イーグルスとカンザスシティ・チーフスが2024年シーズンのチャンピオンシップを巡って対戦した。

会場となったシーザーズ・スーパードームには6万5,000人以上が訪れ、現職としては初となるトランプ大統領や、テイラー・スウィフトら多くの著名人が観戦した。

試合は40-22でイーグルスが勝利し、3連覇を目指すチーフスを退け、2018年以来となる2度目の栄冠を手にした。

試合中継は、地上波TV放送ではFOXとTelemundo(スペイン語放送)、ケーブルネットワークではFOX Deportesが担当し、また、ストリーミング配信では、FOXが所有する無料広告支援型テレビ(free ad-supported television:FAST)プラットフォーム「Tubi」が初の試みとなる4K無料配信を行った。

視聴者数
Nielsenによると、スーパーボウルLIXの推定視聴者数は1億2,770万人で、スーパーボウルの視聴者数、また、単一ネットワークでの放映としてはテレビ史上過去最大となった。この一戦は、世帯平均視聴率41.7%、世帯シェア83%を記録、ピーク時の平均視聴者数は第2クォーターの午後8時から8時15分(米国東部時間)の間に1億3,770万人を記録し、昨年の記録的な視聴者数(1億2,370万人)から3.2%増加した。

視聴者数の推定値には、家庭外(Out-Of-Home:OOH)、デジタル視聴(モバイル、PC、有料TVサービスの動画視聴アプリ)に加え、Tubiでのストリーミング、FOX SportsとNFL+を含むNFLのデジタルプロパティが含まれる。

広告売上
FOXとTubiを含む全プラットフォームでの広告売上は、新記録となる8億ドル以上となり、FOXによるとスーパーボウルLIXは「最も視聴され、最もストリーミングされ、最も成功した」「記録的で歴史的なもの」となった。30秒CM枠は700-800万ドルで取引されたと推定されている。

4K HDR放送
全米100以上の市場で150局近くのTV局を所有するGray Mediaは、次世代地上波TV伝送規格「ATSC 3.0」放送を開始している8市場のFOX系列局で、試合を4K High Dynamic Range(HDR)で中継した。Grayがニューオリンズで所有するFOX系列局WVUEをはじめ、他の4つの市場のFOX系列局は最近、HDR動画規格であるDolby VisionとHDR10+フォーマットを追加、また、他の3市場のFOX系列局はHDR機能を追加していた。

大手ケーブル事業者Comcastは、自社Xfinity TV加入者向けに、FOX中継をDolby Vision及び空間オーディオ技術Dolby Atmosを使う「高機能(enhanced)」4Kで放送した。同社は、2024年からパリ五輪や一部のカレッジフットボール試合中継で高機能4Kの試験運用を開始している。

4K無料配信
FASTプラットフォームのTubiは、アリゾナ州テンピにあるFOXの最先端ライブストリーミング・オペレーションを活用し、クラス最高のレイテンシで最高品質の4Kライブストリームを配信、ピーク時の同時ストリーミング視聴者数は1,550万人、平均視聴者数は1,360万となり、スーパーボウルのストリーミング配信の記録を塗り替えた。Tubiでは試合前イベント独占中継、試合前番組、試合全編、ハーフタイムショー、試合後番組のすべてが視聴可能で、これら番組へのアクセスにはアカウント作成・登録が必須となっていた。