2025.01
ロイヤルメール、2月から一部地域でセカンドクラス郵便の配達日数削減を実験
英郵便事業体ロイヤルメールは2025年2月から、1週間の配達日数を実験的に減らすことにしている。約100万世帯を対象に土曜日のセカンドクラス郵便配達を廃止する予定で、これは、平日の1営業日おきにしかセカンドクラス郵便を受け取れないことを意味する(※セカンドクラス郵便は3営業日以内配達)。同社が事業の大改革の一環として実施する、セカンドクラス郵便の土曜配達廃止に向けた第一歩となる。ファーストクラス郵便と小包の配達は、引き続き週6日行われる。
配達日数削減の実験は、ロイヤルメールの配達局1,200局のうち37局で実施され、第1段階が2月に開始され、その後数か月かけて段階的に拡大される。
これらの世帯への配達サービスは、実験後も元に戻らないかもしれないという懸念が生じており、高齢者の権利を擁護する団体「高齢者の声(Silver Voices)」などからは、「ロイヤルメールが規制機関オフコム(Ofcom:情報通信庁)から許可を得る前に配達日数削減の実験を行うのは時期尚早だ」との批判も出ている。
現在、ロイヤルメールはユニバーサルサービス義務に基づき、英国内の全3,200万の住所に週6日書状を配達しなければならないことになっている。しかし同社は、この義務の履行には1日当たり最大200万ポンドの費用がかかっているとして、4年前から改革を訴えてきた。
オフコムは2025年前半に、セカンドクラス郵便の配達を隔営業日に減らす提案について協議を開始することを予定している。最終決定は2025年の夏に下される見通しで、配達日数削減は2026年から全国で実施される可能性がある。この決定を実行するために議会が法律を変更する必要はない。
ロイヤルメールの親会社であるIDS(International Distributions Services Plc)は、目下、チェコの億万長者ダニエル・クレティンスキー氏のEPグループによる買収手続き段階にある。