移動体大手Viettelは2024年10月、国内初の5G商用サービスを開始した[1]。同社は2019年から4Gをベースにした非スタンドアローン(NSA)型5Gを提供しているが、今回は、6,500基の基地局を敷設し国内の全63省・特別市の約840のサービス区域をスタンドアローン(SA)型5Gでカバーしている。サービス速度は700Mbpsから1Gbpsで、5G端末への切替えに際してSIMの変更は不要である。個人ユーザ向けサービスパッケージとして、プリペイド11種、ポストペイド8種のオプションを用意しており、いずれのパッケージでも同社のクラウドストレージ及び4K動画サービスが無料で利用できる。
同サービスは、産業区域、観光地域、港湾、空港、病院、大学でも利用可能であり、5Gへの企業ニーズにも十分対応できるとしている。製造、スマートシティ、交通・ロジスティクス、農業、保健、教育、エネルギー分野における5Gのユースケースを用意しており、企業ユーザのニーズに応じて、クラウド、AI、IoTと統合した5Gソリューションを提供する予定である。
なお、同サービスに使用している周波数は2500-2600MHz帯。2024年3月に実施されたオークションで落札した周波数帯域であり、その際にViettelに課された、1)免許発効後1年以内に商用5Gサービスを開始し、2)2年以内に3,000基地局を設置するというネットワーク拡張義務を約半年で達成している。