英国の文化・メディア・スポーツ省(Department for Culture, Media & Sport:DCMS)は2024年10月24日、PSB(Public service broadcaster)のTVアプリとそのコンテンツがコネクテッドデバイス上で目立たせることについての政府の考え方を示す政策声明を発表した(注1)。
新たなプロミネンス枠組みでは、TVプラットフォーム(メディア法では「テレビ選択サービス(Television selection service)」と称される)は、以下のようなサービスのユーザーインターフェースとして定義される。
(a)ユーザーがPSBテレビのアプリの選択及びアクセスを可能とすること、又はそれらのアプリが提供する番組間にアクセスできるようにすること。
(b)インターネットによって提供されること。
(c)「インターネットテレビ機器」に接続して提供されること。
当該枠組みでは、国務長官が「インターネットテレビ機器」と定義される対象のリストを管理する。インターネットテレビ機器は、将来の技術の変化を考慮して定義を修正することができるだけでなく、リストから機器を追加したり削除したりすることができるようになる。
2023年10月から12月にかけて、DCMSは業界との協議を実施した結果、1社を除く全ての関係者が、スマートテレビ、セットトップボックス、ストリーミングスティックを、インターネットテレビ機器として指定することを支持した。
提供されたデータによると、テレビをオンラインで視聴するために主に使用されるデバイスは、スマートテレビ、セットトップボックス、ストリーミングスティックである。2023年の家庭内ビデオ視聴の84%はテレビであり、PSBコンテンツ(PSBの全チャンネルとオンデマンドサービスを含む)の視聴はビデオ視聴全体の39%を占める。2024年初頭に発表されたOfcomの調査データによれば、回答者の4分の3がスマートTVのある家庭に住んでいる(2022年の67%に対し76%)。
また、2023年7月から9月にかけてBarbが実施した調査結果によると、PSBのコンテンツをオンラインで視聴した総時間数のうち、スマートテレビが40%を占め、次いでセットトップボックス(25%)、ストリーミングスティック(17%)となっている。
これらを踏まえ、DCMSの政策意図は、スマートテレビ、セットトップボックス、ストリーミングスティックを、新たなオンラインプロミネンス枠組みの目的上、インターネットテレビ機器とみなすべきというものである。
(注1)
https://www.gov.uk/government/publications/prominence-specifying-internet-television-equipment-a-policy-statement/prominence-specifying-internet-television-equipment-a-policy-statement