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2024.08

  • 韓国
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
6G時代に向けて宇宙・衛星分野を大幅強化する韓国
通信分野を得意とする反面、衛星通信をはじめとする宇宙分野が弱点だった韓国が、衛星・宇宙分野の大幅強化に乗り出した。6G時代には低軌道衛星等を活用するNTNの本格化が見込まれるため、6Gでの世界的主導権を目指す韓国にとって、衛星分野の強化は欠かせない。韓国は2022年の国産ロケット打ち上げ成功に引き続き、昨年は実用衛星搭載ロケット打ち上げに成功したことで、国産技術での宇宙分野進出の目処が立ち、2024年には韓国版NASAの宇宙航空庁が設立された。

この動きと並行して衛星通信政策の青写真として発表された「衛星通信活性化戦略」(2023年9月)に基づき、2025年から国の大型プロジェクトとして低軌道衛星技術開発が進められる。プロジェクトの総事業費は約3,199億ウォン(約352億円、うち国費3,003億ウォン)で、事業期間は2025年から2030年までの6年間。この事業では2030年初めまでに6G標準基盤の低軌道通信衛星2基を打ち上げ、地上局・端末局まで含めた低軌道衛星通信システム試験ネットワークを構築する。低軌道衛星分野はNTNで注目されており3GPPでの標準化作業が進められている。6G標準ベースの低軌道衛星市場参入準備のため、このプロジェクトでは通信搭載体、地上局、端末局分野で11の中核技術確保を進める。

6G時代を見据えて衛星・宇宙分野での巻き返しを図る韓国の今後に注目したい。