2024.08
カナダ映画協会、動画配信規則に不服として政府を提訴
カナダ映画協会は7月2日、カナダ・ラジオテレビ電気通信委員会(CRTC)が6月に発表した動画配信規則を不服として連邦控訴裁判所に提訴した。同協会には米国の大手動画配信サービスであるNetflixやDisney+等が加盟している。
動画配信規則は2023年4月に成立した「オンラインストリーミング法」に基づくもの。国内放送産業を支援するため、国内放送事業者と提携していない大手動画配信事業者に国内収益の5%を拠出することを義務付けており、2024年9月に発効予定である。年間拠出総額は約2億CAD(約228億円)に達する見込み。
カナダ映画協会が問題視しているのは、拠出金の一部が地域ニュースの制作に充てられる点。地域ニュースを制作せず、それに伴う法的特権や保護も有さない動画配信事業者に資金提供を強制することは不当かつ不公平であり、CRTCは外国企業に地域ニュース制作支援を義務付ける法的権限を持たないと主張している。
CRTCは訴訟についてコメントを発表していない。