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2024.03

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AIGCの導入によるAI・メディアの融合が加速 
中国移動(北京)はこのほど、中国共産党中央委員会機関誌の人民日報と共同開発した「AIGC(人工知能生成コンテンツ)編集部」ソリューションを運用開始した。ニュースの収集、原稿執筆、編集、発行のほか、高度にスマート化された機能により、シナリオに沿った文章作成や、画像生成、AIペイントといった革新的なサービスを提供することができる。その中でも、シナリオに沿った文章作成機能は、短文やいくつかのキーワードを入力するだけで、一段落の文章へと展開することができ、10種類以上のシナリオのテンプレートに対応し、校正とワンキーのエラー修正機能も備えている。 

これまで、人民日報の中国語アプリ、動画アプリ「視界」、SNS微博(Weibo)の法人アカウント、人民網などの新聞社のすべてのメディア・マトリクスで、200人以上が「AIGC編集部」を使ってライブ配信の編集および創作を行い、関連AI機能の利用は800時間近くとなり、AI画像生成は300枚を超えた。また、「AIGC編集部」は人民日報の編集担当と記者向けに、メディアリソースの検索、トピックの提案、インテリジェントな原稿作成と要約、および効率的で正確なコンテンツ・コンプライアンス審査機能を提供することができ、時間と人件費が大幅に削減された。 

他方、2024年の中国両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の報道で、テレビ局の上海広播電視台がAIGCアプリケーション統合ツールのScube(智媒魔方)の使用で注目されている。 

Scubeには、マルチモーダル素材の認識、横画面と縦画面の相互変換、スクリプトの自動生成、多言語の自動翻訳、ビデオの自動編集など、さまざまなAI機能を統合しており、現場でのライブ・コンテンツの整理、ニューメディアへのコンテンツの制作と伝送、ニュースの作成、現場でのライブ・コンテンツの翻訳、指定されたビデオ・クリップの抽出、字幕の作成などのサービスを提供することができる。このアプリの導入で、両会の資料収集・処理時間と制作費が大幅に節約でき、記者によるニュースの深堀や、取材内容の充実に当てる時間と労力の増加につながったと評価されている。 

また、直近では、AIスタジオを設立したテレビ局も増えており、メディア分野へのAIの試みが活発化しつつある。