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2023.10

  • イギリス
  • Eコマース
アマゾンのドローン配送、2024年末に開始の計画
アマゾンは、ドローンによる小包配達サービス「プライム・エア(Prime Air)」を、2024年後半から、英国とイタリアおよび米国の一部で開始すると発表した。米国では、すでにカリフォルニア州とテキサス州の一部地域で2022年から提供されている。

アマゾンは、ドローン配送を同社の配送ネットワークに統合することを予定しており、英国とイタリアでは、アマゾンのフルフィルメントセンターの一部への統合を開始する。

アマゾンは2016年7月に、「プライム・エア」について、規制緩和に消極的だった米国に先んじて、英国政府と提携して飛行実験を行うことを発表した。米国連邦航空局(FAA)は、2016年6月、ドローンの商業利用についての規則を発表し、無人航空機操縦の資格を明確にしているが、この規則では、アマゾンやグーグルが計画する商品のドローン配達のような、長距離を自動飛行するようなタイプの運用は認めなかった。(なお、その後の8月に、米国はグーグルのドローン小包配達サービス「プロジェクト・ウィング(Project Wing)」に実験を許可した。)アマゾンが米国内での試験的な商業配送を行う承認を得たのは2020年で、実際にFAAがテストを許可したのは2022年12月だった。

アマゾンは英国ケンブリッジで、2016年12月に「プライム・エア」の初回飛行を実施しており、これに続き、英郵便事業体のロイヤルメールが2020年12月、小包配達に無人機を使う英国で最初の小包配達業者となるべく、民間コンソーシアムと連携した。ロイヤルメールは2023年8月にも、島嶼部でのドローン配達プロジェクト「Iポート(I-Port)」の実施を発表している。

ただ、ロイヤルメールも長引くストライキ状況等により、ドローン拡大計画が棚上げになっていたこともあり、英国アマゾンでも度々ストライキが実施されていることから、影響も懸念される。米国のカリフォルニア、テキサス両州で開始されている「プライム・エア」も順調とはいえず、需要は低調で事業の拡大は進んでいない。

今回のアマゾンの計画発表に際し、英国の民間航空局のイノベーション諮問部門の責任者は、「英国のより多くの空域にドローンを安全かつ首尾よく組み込む方法の選択肢を模索することが重要だ」と述べた。