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2023.10

  • 韓国
  • クラウド、ビッグデータ、コネクティッド
韓国ICT企業の生成AIサービス開発競争加速化
AIブームに沸く韓国のICT業界では、母国語対応の生成AIサービス開発競争に拍車がかかる。通信事業者、インターネットサービス事業者、ITサービス事業者、スタートアップ等が独自サービスを開発しており、10月は特に新サービス導入が相次いだ。

法人向け生成AI分野では、10月中旬にITサービス大手のSK C&CとLG CNSがそれぞれ新サービスを発表した。SK C&Cは生成AIベースの法人向け報告書制作AIソリューションを発表。報告書の種類を指定すれば、AIでクライアント企業の特性を盛り込んだ一般報告書構成はもちろん、企業経営者目線に合わせたプレゼン資料作成プログラムまで一度で対応する「企業専用報告書生成AI」を今回開発。

LG CNSは法人向け生成AIプラットフォーム「DAP GenAI」の発売を開始。DAP GenAIは既存のサーバやクラウド等の保有インフラに設置して自由に利用できる。クライアント企業が保有する文書・DB等内部情報資産のみを活用し、いろいろなセキュリティフィルターを導入できるので、嘘や歪曲された内容を生成するHallucinationを防止する。LG CNSは言語を含めてイメージ、コーディング等の分野の生成AIサービスモデルを確保し事業をスピードアップしている。最近ではマルチモーダル基盤のイメージ生成AIのDRAGを開発。6月にはコード生成AIのAI Codingを公開している。

総合通信キャリア最大手KTは近日中に生成AIサービスの中核となるLLM「ミドゥム(信頼)」を本格開始する予定。正式サービスに先駆け、KTはタイのIT企業大手ジャスミングループと組んで、ミドゥム活用でタイ語専用LLM構築事業を進めることになり海外展開も決めている。自社開発のAIサービスで先行する移動通信キャリア最大手SKテレコムは、海外大手通信事業者4社とAIアライアンスを結成。その一環の具体化事業第一歩として、ドイツの通信大手ドイツ・テレコムとLLMを共同開発し、通信キャリア向けグローバル生成AI事業で協力を進めることになった。

海外展開も見据えた韓国ICT企業の生成AI開発競争に今後も注目する必要がある。