[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2023.06

  • ドイツ
  • スマート社会
文化体験のためのデジタルパスを配布
コロナ禍でこの2年間、若者は文化に接する経験が制約され、文化部門も特に大きな打撃を受けていることから、ドイツ政府は6月7日、若者と文化部門の双方を支援するために、デジタル方式で文化パス(Kultur Pass)を導入すると発表した1。18歳以下のドイツ在住者を対象に、一人当たり200EUR(約3万円)のデジタルクーポンを配布する。

利用者は、政府のデジタルプラットフォーム(アプリやウェブサイト)を通じて、プラットフォームに登録されたコンサート、劇場、映画、美術館・博物館や展覧会の入館料、庭園等への入場、書籍、録音物(CD、DVD、Blu-ray等)、楽譜等への支出に充てることができる。登録は地元企業に限定され、大規模な販売プラットフォームやオンライン通信販売会社等は除外される。利用はオンサイトでの文化体験の支払いに対し、デジタル決済するのが原則となっている。

6月14日から若者向け文化体験アプリであるデジタル文化パス(Kultur Pass)アプリがApple Store及びGoogle Play経由でアプリとしてダウンロード可能となった2。パスの有効化には、デジタル証明書が必須となっており、ドイツ国民はオンラインID、EU市民はeIDカード、その他の国民は電子居住許可書といったデジタル証明書が必要となる。

このアプリは欧州最大手ソフトウエア企業であるSAPにより半年間で開発され、供用開始後の運用もSAPが担う。ユーザサポートはデジタルオポチュニティ財団(die Stiftung Digitale Chancen)が担う。今年度のデジタル文化パス関連の予算は100億EURで、好評であれば、翌年度も継続される。

1 https://www.bundesregierung.de/breg-de/aktuelles/kulturpass-2142398
2https://www.bundesregierung.de/breg-de/aktuelles/der-kulturpass-ist-da-ab-heute-in-den-app-stores-2196316