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2023.05

  • イギリス
  • 郵便・物流
オフコム、ロイヤルメールの送達日数目標未達成についての調査を開始
英国の郵便規制機関であるオフコム(Ofcom:情報通信庁)は5月15日、ロイヤルメールが2022-23年度に送達日数目標を達成できなかったことについて、調査を開始したと発表した。
 
ロイヤルメールは、ファーストクラスメールの73.7%を1営業日以内に配達し、セカンドクラスメールの90.7%を3営業日以内に配達し、配達が必要な1日あたりの配達経路の完了率は89.35%だったと明らかにした。
 
ロイヤルメールは、オフコムによって、指定ユニバーサルサービス事業者(Designated Universal Service Provider:DUSP)の条件(Conditions)の1.9.1で、サービス基準が定められており、これによれば、目標の送達日数パフォーマンス水準は、ファーストクラスメールの93%およびセカンドクラスメールの98.5%、配達経路の完了率は99.9%である。
 
オフコムは、サービスの品質を非常に重視しており、ロイヤルメールから満足のいく説明が得られず、同社が義務を履行していないと判断した場合、同社に罰金を課すかどうか検討する可能性があると警告した。
 
さらに、ロイヤルメールでは、いわゆるユニバーサルサービス義務により、英国のすべての地域に週6日、手紙を配達しなければならないが、オフコムには、以前から、ロイヤルメールが、小包配達を書状配達より優先しているという苦情が寄せられており、配達員が、手紙よりも、より収益性の高い小包の配達を優先するように言われているとされる報告についても調査を行っている。
 
ロイヤルメールは5月18日、2022-23年度(2023年3月末までの12か月間)決算で、調整後営業損益が、前年の4億1,600万ポンドの黒字から、4億1,900万ポンドの赤字に転落したと発表した。親会社のインターナショナル・ディストリビューションズ・サービシズ(International Distributions Services:IDS)は、その原因として、長期にわたるストライキなどの争議行為と業績不振とを挙げている。
 
ストライキを続けた通信労働組合(CWU)との労使交渉が合意にこぎつけたこと受け、ロイヤルメールはサイモン・トンプソン最高経営責任者(CEO)の辞任を発表している(引継ぎのため10月末までCEO職に留まる)。