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2023.03

  • アメリカ
  • 電波関連
NTIA、国家周波数戦略の策定に向け1500メガヘルツ幅以上の新たな周波数特定へ
2023年3月15日、国家電気通信情報庁(NTIA)は、国家周波数戦略(National Spectrum Strategy:NSS)の策定に向けた「意見招請(Request for Comment:RFC)」を公表(3月16日官報掲載)、今後10年間にわたって世界をリードするため、周波数の最も効率的な利用方法について意見を求める。
 
NTIAは、将来周波数が必要になるサービスとして、固定・モバイル無線ブロードバンドサービス、次世代衛星通信、高度輸送技術、製造業・農業・公共事業などの産業・商用アプリケーション、無線医療機器と遠隔医療、IoTとスマートシティ、国防、領空警備、重要インフラの安全確保、気候観測・予測などを挙げている。
 
NTIAは、連邦/非連邦ユーザーの今後のニーズに合致する、より集中的な利用を可能とするため、新たな周波数合計1500メガヘルツ幅以上を特定し、商用転換する道筋(パイプライン)を明らかにすることで、今後の競争とイノベーションを促進する意向。
 
コメント期限は4月17日で、また、リスニングセッションを3月30日にワシントンDCで、4月11日には全米科学財団(NSF)の周波数イノベーションセンター「SpectrumX」が主催するセッションをインディアナ州ノートルダム大学で実施する。
 
NTIAは、2023年内に国家周波数戦略を策定する計画としている。
 
FCCジェシカ・ローゼンウォーセル委員長は、「電波は貴重な資源であり、それを管理し利用するための政府全体の計画が必要となる。だからこそ、このような長期的な周波数計画が非常に重要となる」と述べ、まずはFCCの「オークション権限を回復し、新たな商業的機会のために周波数帯の安定したパイプラインを提供するための短期的な行動と組み合わせることは、ワイヤレス経済における米国のリーダーシップを継続的に確保するための最善の方法」としている。
 
FCCのオークション権限は、上院と下院で議論を集約できず、3月9日で失効している。
 
NTIAは今回、3つの戦略の柱を提案、次を含む60件以上の質問を投げかけている。
 
  • 周波数パイプラインの開発
    • 短期(3年未満)、中期(3-6年)、長期(7-10年)といった将来的なサービス及びミッションの周波数要件、次世代ネットワークや開発中の新技術・規格(5G Advanced、6G、Wi-Fi 8など)に対する周波数要件について質問。
    • 周波数再利用の可能性を検討すべき具体的な周波数帯域について質問。
  • 長期的な周波数計画
    • 影響を受けるステークホルダーが、継続的にオープンで透明性のある方法で協力する長期計画プロセスについて質問。
  • 技術利用による周波数容量の拡大
    • 独占使用免許、事前に定義された共用(静的又は場所、周波数帯、時間が事前に定義された共用)、動的共用(リアルタイム又はほぼリアルタイムのアクセスで、多くの場合二次使用権付き)といった周波数アクセスの各アプローチについて、ユースケースや利点、阻害要因について質問。
    • 周波数アクセスを拡大、改善するため、どのような周波数管理モデル(免許帯と免許不要帯の両方)のイノベーション及び次世代機能が現在検討されており、将来的に期待されているか(また、提供までの予想されるスケジュール)について質問。