[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2023.03

  • 韓国
  • プラットフォーム
一歩先を行く韓国のメタバースブーム
日本では2023年もメタバースブームが続くが、韓国のメタバースブームは政策で関連産業育成と活用を積極支援しており、さらに一足先を行く。主要プラットフォーマー参入状況と世界初の自治体行政メタバース、メタバース促進に向けた規制改善の状況を見てみよう。

韓国のメタバース二大プラットフォーマーは、アジア最大の利用者数を抱えるNaver Z のZEPETOと、移動通信キャリアSKテレコムのiflandである。SKテレコムは2022年後半からメタバースの海外展開を本格化し、日本をはじめ複数諸国にパートナーを拡大中である。先行する二大プラットフォームに対し、他の通信キャリアやインターネットサービス事業者が2022年からメタバースプラッッとフォーマーとして相次ぎ参入中。通信キャリアLG U+は大学や子供向けといったターゲット特化型のメタバースを展開中。総合通信キャリア最大手KTは満を持して2023年3月にMZ世代向けメタバースのジニバ―スのオープンベータサービスを開始している。後発のジニバ―スの最大の特徴はAI空間モデリング技術を活用したAIホームツイン機能。メタバース内でキャラクターの拠点になる空間のジニーホームを作成する際、図面基盤のAIホームツイン機能で実際に居住する住所を入力すればメタバース空間に現実の家がそのまま再現される。また、ジニバ―スでは利用者が連絡先を登録して直接招待した友人と交流ができる仕組みで、不特定多数で制限なしのコミュニケーションの既存メタバースと差異化を図る。

2023年1月にソウル市は世界初に公共メタバース、メタバースソウルをオープンしている。メタバースソウル内のサービスは2026年までに三段階に分けて拡充される。今回は第一段階として経済・教育・税務・行政・コミュニケーションの5分野でサービスが提供される。

3月に発表された政府のメタバース政策面では、新産業の特性を考慮して民間中心の自主規制、最小規制、先制的規制革新の三つの基本原則を適用する方針。具体策として、メタバース産業振興目的のメタバース法制定、メタバース活用生涯教育施設基準緩和、仮想商品取引秩序確立に向けた関連制度改善、体感型融合コンテンツ創作・共有に向けた著作物利用活性化、警察業務でのAR使用可能条件整備、アバターへのセクハラ関連制度整備、メタバース内の個人情報保護原則及び処理基準明確化等を進める計画。