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2023.01

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欧州防衛基金、5G COMPADプロジェクトに2,700万ユーロを資金供与
欧州防衛産業(Defence Industry Europe)は2023年1月19日、欧州防衛基金(European Defence Fund:EDF)が、EUに拠点を置く5G企業や研究者と共同で、総額3,710万ユーロの新たなプロジェクト「5G COMPAD(5G Communications for Peacekeeping and Defence、平和維持及び防衛のための5G通信)」に、2,700万ユーロを投じると発表した(注1)。

このプロジェクトは、欧州の防衛軍に効率的で耐障害性のある多次元通信システムを提供することを目的とし、既存のシステムよりも機能性とライフサイクルコストの面で優れている。また、5Gは、現行の防衛関連通信の標準を効果的に補完し、戦略、作戦、戦術の各レベルで欧州防衛軍に優れた作戦能力を提供するための幅広い機能を備えている。

5G COMPADプロジェクトには、11のEU加盟国とノルウェーから、大手5Gベンダー、テクノロジー企業、中小企業、防衛システムインテグレーター、研究機関、モバイルネットワークオペレーターが参加している。プロジェクトのコンソーシアムメンバーには、Saab、Ericsson、Rheinmetall、Bittium、Nokia、Thales、Leonardo、Inster、Eightbells、Intracom Defense、 CAFA Tech、Telenor、SINTEF、FFI、LMT、AIT、Synkzone、BHE、APR Technologiesが含まれる。さらに、5G COMPADプロジェクトは、10か国の欧州政府及び防衛省から支援を受けており、地理的なバランスと多様性を実現している。

5G COMPADプロジェクトは、2022年12月1日、欧州委員会、EU加盟国代表、産業コンソーシアムの参加を得て、スウェーデンのストックホルムで開催された会議で立ち上げられた。プロジェクトは36か月間継続され、複数の防衛プラットフォームやシステムと統合した5Gの運用能力を試作、試験、実証し、商用移動通信技術が欧州防衛軍の成功のために持続的な情報及び作戦の優位性をどのようにサポートできるかを提案する。また、このプロジェクトでは、高度なサイバーセキュリティと情報セキュリティの必要性の高まりにも対応する予定である。

5G COMPADプロジェクトに期待される成果には、EUのレジリエンスと技術的主権の強化、情報の優位性、欧州防衛軍の戦術的相互運用性の向上、欧州産業のイノベーションリーダーシップの強化が含まれる。

(注1)
https://defence-industry.eu/european-5g-leaders-join-forces-with-europes-defence-industry-in-5g-compad/