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2022.11

  • EU
  • プラットフォーム
欧州デジタル市場法及び欧州デジタルサービス法が施行
欧州デジタル市場法(Digital Markets Act:DMA)が11月1日に、欧州デジタルサービス法(Digital Services Act:DSA)が11月16日に施行された。
 
DMAは、大規模オンライン・プラットフォームを運営するゲートキーパー事業者に対して、公正で開かれたデジタル市場を確保するために、自社サービス優遇の禁止や不公正なアクセス条件の禁止等の義務が課される。ゲートキーパー事業者に該当するのは、市場への影響を及ぼす規模が大きく(EU域内の売上高が年間75億ユーロ以上等、かつ、EU3か国以上の加盟国でサービス提供)、ビジネス・ユーザがエンドユーザへサービスを提供するにあたりゲートウェイの役割(欧州域内で、4,500万人/月のアクティブ・エンドユーザ、かつ、1万社/月以上のアクティブ・ビジネスユーザを保有)を直近3年の間果たしている事業者となっている。
 
DSAは、あらゆるデジタルサービスを対象とし、オンライン・プラットフォームに対して、オンライン上の害を軽減しリスクに対抗するための包括的な新たな義務を設けるもの。インターネット利用者の権利保護を強化し、プラットフォーマーに対し新たな透明性・アカウンタビリティの枠組みを適用することにより、新たな利用者保護及びビジネスに対する法的確実性を与える。超巨大プラットフォーム(VLOPs)及び同検索エンジン(VLOSEs)に対しては、追加的な義務が課される。VLOPs及びVLOSEsを直接監督する権限が新たに欧州委員会に付与され、新たに設立する欧州アルゴリズム透明性センター(ECAT)の支援を受けて監督を行うこととなる。
 
両方の適用については、DMAは、施行から6か月後の2023年5月2日から開始され、該当事業者は欧州委員会に対して2か月後の同年7月3日までに届出を行う必要がある。欧州委員会は、届出を受けてから45日以内に届出事業者のゲートキーパー事業者への該当性を判断し、指定を行う。指定された事業者がDMAに定められた義務を順守しなければならないのは、指定を受けた6か月後からとなっている。一方、DSAは、施行日から3か月以内(2023年2月17日迄)に、欧州委員会に対して、オンライン・プラットフォームにおけるアクティブ・エンドユーザ数を報告し、その数をウェブサイトへ掲載する必要がある。欧州委員会は、報告されたユーザ数に基づいてVLOPs/VLOSEsの指定を行い、指定された4か月後から、欧州委員会への年次リスク評価の報告を含むDSAへの順守義務が発生する。