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2022.11

  • イギリス
  • 郵便・物流
郵便局会社、エヴリとエンドツーエンド配達サービスで提携
英国の一部の郵便局で、小包配達会社エヴリ(Evri:旧称ヘルメスUK)が扱う小包を発送したり受け取ったりできるようになる。クリスマス前に50の郵便局で、「エヴリ・パーセルショップ(Evri ParcelShop)」(※エヴリと提携する小包取扱ネットワーク店舗)が試行され、これらの郵便局にはエヴリの自動ロッカーが置かれる。

英国の郵便局は、郵便事業体のロイヤルメールから、同子会社を経て現在は完全に分離した郵便局会社によって運営されている。郵便局会社は、ロイヤルメールとの分離時に、独占的な郵便送達業務契約を結んでおり、2020年12月末までは、ロイヤルメールのみが郵便局会社を利用していた。ロイヤルメールとの長期商業契約は更新され、少なくとも2032年3月28日まで継続するが、新しい商業契約は排他的な性格を持たないため、郵便局会社はロイヤルメール以外の小包配達会社の商品・サービスも扱えるようになった。

そのため、アマゾンとエヴリ(当時名称:ヘルメスUK)が郵便局会社の全国的な小売網にアクセスしようと、提携交渉を開始し、2020年3月には、アマゾンが一部の郵便局でクリック・アンド・コレクト(ネット通販商品を受取人に引き渡すサービス)を試行開始。続いて、仏ラ・ポスト傘下のDPD、ドイツの物流会社DHLエクスプレスUKとも提携した。

今回は、クリック・アンド・コレクトではなく、同社の歴史上初めて、ロイヤルメール以外の配達会社のエンドツーエンド配達サービスを提供することになる。

エヴリは2022年3月11日、ブランド名をヘルメスUKから変更。ヘルメスUKの親会社だったドイツのオットー・グループは、欧州に企業対消費者間(B2C)小包ネットワークを構築することを目指していたが、数年前にこの戦略を放棄し、2020年8月に、ヘルメスUKの株式の過半数(75%)を米国の投資会社アドベント・インターナショナル(Advent International)に売却している。