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2022.07

  • アメリカ
  • 電波関連
FCC、小規模/ルーラル地域向け周波数利用効率化目指す新たな枠組みを構築へ
2022年7月14日、FCCは、小規模事業者/部族国家やルーラル地域で操業するキャリア向けにリースや周波数の帯域又は地域の分割を促進する枠組み「競争強化インセンティブ・プログラム(Enhanced Competition Incentive Program:ECIP)」を構築する決定を採択、同月18日に公表した。

この決定は、2018年3月に成立した「RAY BAUM’s Act of 2018」に含まれる「Making Opportunities for Broadband Investment and Limiting Excessive and Needless Obstacles to Wireless Act(MOBILE NOW Act)」がFCCに対して、ルーラル地域における周波数アクセスの多様性と高度電気通信サービスの可用性を増加するための措置を検討するよう指示したことを受けたものとなる。

このプログラムへの参加にはFCCの事前承認が必要で、参加を認められた事業者には免許期間の延長といった措置が適用される。

*周波数又は地域を分割する取引に参加する譲受人及び譲渡人、周波数リース取引の要件を満たす貸主、免許のすべてを譲渡される譲受人に対して、5年間の免許期間の延長
*適用可能な場合はすべての参加者に対して1年間の構築ベンチマークの延長
*ルーラル地域に特化する取引に参加する譲受人に対して、免許地域の大きさにより、連続する300平方マイルから最大1万5,000平方マイルの100%をカバーする代替的な構築義務を適用

ECIPは、①小規模事業者/部族国家と、②ルーラル特化の2種類で構成され、小規模事業者/部族国家向けにプログラムは、すべての地域の小規模事業者及び部族国家が利用可能となる一方、ルーラル特化のプログラムの場合、ルーラル地域に限定してさまざまな事業者が利用可能となる。

いずれの場合でも、免許人は免許帯の50%以上をリース、地域分割又は周波数分割しなければならないほか、小規模事業者/部族国家の場合、免許地域の大きさにより、免許の地理的地域の10-25%以上が取引に含まれる必要がある。

今回の決定には、ECIPの参加適格性を拡大し、非ルーラル地域でサービスを提供する非コモンキャリアにもプログラム参加を認めるかどうか、また、ワイヤレス無線免許全体に対して代替的な構築要件を受け入れるかどうかについて意見を求める第二次規則制定提案追加告示(FNPRM)も含まれる。

ECIPは、免許保有者に一定の収入増と配備要件の最小化をもたらすとともに、現在ワイヤレスカバレッジを持たないルーラル地域にとっても有用な枠組みとなる可能性が指摘されている。