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2022.06

  • イギリス
  • セキュリティ、プライバシー
深刻な性的暴行事件の被害者からの過剰な量の個人情報の収集を見直す動き
英国では、レイプや深刻な性的暴行事件の被害者からの過剰な量の個人情報の収集を見直す動きが出ている。
 
英国の情報保護機関である情報コミッショナーズ・オフィス(ICO)のジョン・エドワーズ(John Edwards)情報コミッショナーが、5月31日、同国の刑事司法部門に対し、レイプや深刻な性的暴行事件の被害者から過剰な量の個人情報を収集することを直ちにやめるよう呼びかけた。
 
この呼びかけは、データ保護法を遵守して被害者の個人情報を利用する方法を刑事司法部門に通知するコミッショナーの「意見」として発表されたもの。(「意見」は一般データ保護規則上規定されたコミッショナーの権限ではあるが、法的強制力はない)
 
ICOによれば、現在、被害者は、人生を変えるような攻撃を受けた直後に、自分たちの生活に関する異常な量の情報を渡すことに同意するよう警察に求められているという。
 
具体的には、英国の警察が被害者に対して、相当量の個人データにアクセスすることに同意するよう求めていることを明らかにした。これは、イングランドとウェールズでは「スタッフォード声明」として知られており、これによって、警察は、学校記録、病歴、社会サービス記録などの情報を含む被害者の情報にアクセスできるという。
 
エドワーズ情報コミッショナーは、警察によるこのような行為を直ちに停止するよう求めるとともに、刑事司法部門に対し、情報の取扱い方法についてさらなる勧告を行っていくとしている。