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2022.05

  • EU
  • セキュリティ、プライバシー
欧州委員会、子どものインターネット利用に関する新戦略を採択
欧州委員会は、5月11日、「子どものためのより良いインターネットに関する新欧州戦略(BIK+)」を採択した。欧州委員会は、子どもを対象にしたインターネット利用に関する戦略(BIK)を2012年に採択したが、2021年3月の「子どもの権利に関する戦略」において「デジタル環境で安全に過ごし、その機会を利用する権利」を実現するために従来のBIKを見直すこととし、BIK+の策定に至った。今後、欧州委員会は、子どもによるインターネット利用の促進とインターネット上のいじめ、有害・違法コンテンツなどのリスクからの保護のため、以下の施策を展開する。

(1)安全なデジタル・エクスペリエンス:子どもをオンライン上の有害・違法なコンテンツ・行為・リスクから保護し、安全で年齢に適したデジタル環境における厚生を改善する。
・2024年までに有害・違法コンテンツやリスクからの保護のためのEUコードとオンライン年齢証明の標準を策定する。
・2023年までに、年齢証明ツールとしてEUで導入予定の「欧州デジタルIDウォレット」の活用の検討、違法・有害コンテンツの通報体制の整備、ネット上のいじめ被害者への相談窓口の共通番号「116 111」導入を実施する。

(2)デジタル・エンパワーメント:子どもが、オンライン環境における安全な情報選択及び自己表現を可能にするスキルと能力を習得する。
・安全なインターネットのために子ども、親、教師を支援する「インターネット安全センター」(Safer Internet Centres:SIC)において、メディアリテラシー向上活動を展開する。
・教師用ポータル(betterinternetforkids.e)上で教育モジュールを提供する。
・加盟諸国のSICの連携を図り、脆弱な社会環境に置かれた子どもへの支援強化とデジタルスキル格差の解消を図る。

(3)積極的な参加:デジタル環境における子どもの発言機会を拡大し、革新的、創造的で安全なデジタル経験の革新性・創造性を育む子ども主導の活動を展開する。
・デジタル世界のメリットとリスクに関する子どもの交流イベントの開催を支援する。
・子ども主導によるBIK+の隔年見直しを実施する。