[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2022.05

  • 韓国
  • 郵便・物流
最近のデジタル物流の動き:3つの事例
物流大手のCJ大韓通運は、宅配ハブターミナルに無人運搬ロボットや誤分類管理システムなどの自動化設備を導入した。これまで作業員が台車を押して、1日当たり20kmを超える距離を移動していたところを、カメラや赤外線センサーなど駆使し、形や大きさの異なる小包を自律走行運搬ロボット(AMR)が運搬する。また、大田市のハブターミナルでは、間違った目的地に仕分けされた小包を自動で識別するシステムの試験運用も行われている。このシステムの導入により、誤分類率を現在の約0.1%から0.01%未満に抑えることができるという。
 
通信大手のKTは、傘下で物流プラットフォームを手掛けるロールラボ社を通じてAIを利用した貨物仲介・運送サービス「ブローキャリー(Brokarry)」を開始。ロールラボは、KTが物流業界への進出に向け、2021年8月に設立したデジタル物流専門会社。荷主は、「ブローキャリー」に配送したい貨物を登録すれば、AIが空車状況や運賃を比較し、最適な運送業者をマッチングする。運送会社側も、空車率の軽減や運賃の未払い・遅延の解消が期待できる。ロールラボでは今後、車両のリアルタイムでの位置情報の可視化や、貨物車に特化したカーナビシステムの開発などサービス拡大を進めようとしている。
 
システム開発大手のサムスンSDSは、中国でデジタル物流サービス「チェロスクエア(Cello Square)」を開始した。韓国企業だけでなく中国企業にも、物流の全過程(見積り、契約、運送、精算)を網羅する電子商取引(EC)専用物流サービスを提供する。アマゾンで販売を行う業者の場合、チェロスクエア内で商品の保管から注文処理、出荷・配送、返品までを一括して担う「フルフィルメント・バイ・アマゾン(FBA)」機能を利用できる。さらに、ITに特化した物流サービスも提供しており、各種文書の作成のほか、ビッグデータ分析により港湾の混雑状況を予測し、船舶の正確な到着予定日を把握することもできるという。