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2022.04

  • EU
  • プラットフォーム
EU理事会と欧州議会、巨大プラットフォーマー規制を目的とするデジタル市場法(DMA)制定で合意
EU理事会と欧州議会は3月25日、デジタル市場法(DMA)制定で政治的合意に達したと発表。DMAの目的は、欧州デジタル市場をより公正かつ競争的にするため、「ゲートキーパー」として指定された巨大プラットフォーマーに対して、その地位の乱用及び独占的行為を事前に規制することである。同法案は今後、欧州議会とEU加盟国による正式な承認が必要であり、年内の発効を見込んでいる。

規制対象となるゲートキーパーに該当する事業者の条件は、域内市場に重大な影響力を持つと見なされうる企業価値が750億ユーロ(約10兆円)以上もしくは年商75億ユーロ(約1兆円)以上で、月間ユーザが4,500万人以上あるいは年間ビジネスユーザが1万人以上の企業となっている。さらに、EU加盟3か国以上で、マーケットプレイス、アプリストア、検索エンジン、SMS、クラウドサービス、広告サービス、音声アシスタントなど1種類以上のコアプラットフォームサービスを提供している事業者も対象になる可能性があるとしている。

同規則に違反した場合は、総年間売上高の最大10%、さらに違反を繰り返した場合は20%の罰金となる。また、域内での業務停止、企業の分割、他社買収の禁止などの罰則を科すこともできる。

ゲートキーパーに対する主な義務付けと禁止条項の内容は以下の通り。
*ユーザに対するコアプラットフォームサービス解約条件の緩和
*メッセージングサービスの基本機能に対する互換性の確保
*買収及び合併に関する欧州委員会への報告義務
*製品やサービス内における自社製品優遇措置の禁止
*サービス内で収集した個人データの他のサービスでの利用禁止
*ビジネスユーザに対する不公正な条件設定の禁止
*特定のソフトウェアアプリケーションのプレインストールの禁止
*アプリストア登録における開発者への特定サービス利用強制の禁止、等。