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2022.02

  • 中国
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
電力の使用効率向上を目的とした「東数西算」プロジェクトが本格スタート
国家発展改革委員会、中央網信弁公室、工業・情報化部、国家能源局はこのほど共同で、京津冀(北京・天津・河北)、長江デルタ、広東港澳大湾区(広東・香港・マカオベイエリア)及び成渝(四川・重慶)など8か所での国家コンピューティング・ハブノード構築の始動に同意し、10の国家データセンター・クラスター建設計画を策定した旨の通知を行った。これにより、全国一体化ビッグデータセンターの全体的な配置設計が完了し、「東数西算(東部で使うデータは西部で処理する)」プロジェクトが本格スタートする。

「東数西算」プロジェクトの実施により、データセンターの合理的な配置、需要と供給の最適化、グリーン集約、相互接続の促進につながり、国全体のコンピュータ演算力のレベル向上、及びコンピューティングの大規模化・集約化の実現に有益である。また、グリーン成長の促進、西部のグリーンエネルギーの近場での利用、データセンターのエネルギー使用効率の継続的な最適化に資するとされる。

このような政府の方針に呼応し、中国電信は、自社のデータセンターの運用コスト削減につながるコンピューティング・リソースの配置最適化を実施するとの方針を示した。

中国電信は国内において794のデータセンター、50万のラックを保有しており、中国最大のIDCサービスプロバイダーである。このうち、①内モンゴルと貴州省には二つのデータセンター・パークを構築しており、全国のデータストレージのバックアップ、オフライン分析拠点と位置づけている。②京津冀、長江デルタ、広東港澳大湾区及び成渝には四つのハブを設置し、人口密度の高い地域におけるトラヒックの高い動画視聴や、電子商取引などの業務負荷の高いサービスの提供に対応する。③ほかには、甘粛省、寧夏自治区を含む31省と複数の重点都市にもデータセンターを構築しており、IoV(車のインターネット)接続、自動運転、ドローン、工業インターネット、AR/VRなどの業務に重点を置いている。現在、①及び②地域にあるデータセンターのラック数は40万に達しており、全体の80%を占める。今後の計画として、政府が指定した8か所の国家コンピューティング・ハブノード構築地域での土地取得、建設を加速させ、2025年末に同割合を85%に引上げると同時に、東西の割合をさらに最適化し、現在の7:3から6:4に調整した。