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2021.07

  • ドイツ
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
連邦カルテル庁、フェイスブックによるKustomer買収に関する調査を開始
連邦カルテル庁(Bundeskartellamt)は、2021年7月25日、米フェイスブックによる「Kustomer」買収計画に対する調査手続きを開始したことを公表した1。Kustomerは、ニューヨークを拠点に、ビジネス顧客に対してクラウドベースの顧客管理(CRM)プラットフォームを提供しているスタートアップであり、フェイスブックが2020年11月に買収計画を発表していた。連邦カルテル庁による調査は、同買収計画が、ドイツの買収規制の対象となるかを検討することを目的にしている。

ドイツ国内では、2017年競争制限禁止法(GWB)第9次改正法に基づいて、企業合併時に売上高がほとんどない企業が4億ユーロ以上で買収される場合、高い潜在的能力を持つ革新的なビジネスアイデアに対して高額な買収額が提示されている可能性が高く、既にメガプラットフォーマーによる市場支配的地位の濫用が起きているデジタル経済において、国内の技術市場におけるイノベーションの潜在性を保護する観点から、市場支配力への予防として事前規制を行うことができるとしている。連邦カルテル庁は、今回の買収計画がドイツ国内市場への影響を有するかどうか、また買収後にドイツ国内においてどの程度の活動を展開するかどうかを基準に調査を進めることとしており、規制対象となった場合、ドイツ国内市場にけるビジネス展開に際して連邦カルテル庁の事前認可が求められることになる。

なお、同買収計画については、現在欧州委員会も調査を進めているが、連邦カルテル庁は、まずは国内競争法に基づいた調査を行い、現段階では欧州委員会による調査手続きには参加していないとしている。

https://www.bundeskartellamt.de/SharedDocs/Meldung/DE/Pressemitteilungen/2021/23_07_2021_Facebook_Kustomer.html;jsessionid=C1E3C6238262BD4F63EB35629B4E5A3E.2_cid362?nn=3591568