欧州委員会は3月15日、EUの研究開発・イノベーション促進プログラム「Horizon Europe」について、当初4年間(2021-2024年)の戦略計画を採択した。
予算総額955億EURを支出する同プログラムは、気候中立やグリーン・ヨーロッパ、欧州のデジタル・トランスフォーメーション等の政策分野への寄与を企図するものであり、今回、当初4年間の戦略的投資方針が示された。主な内容は以下の4項目となる。
- 新たなデジタル技術を産業部門やバリューチェーンに積極的に活用することにより、欧州独自の戦略を促進する。
- 欧州の生態系及び生物多様性を復元し、天然資源を持続的に管理する。
- デジタル技術を活用し、気候中立で持続可能な循環経済を実現。
- よりレジリエントかつ包摂的で、民主的な欧州社会を創設する。
同計画の策定過程では、欧州委員会に対して、欧州議会、加盟各国、利害関係者及び一般市民などから8,000件以上の意見が寄せられた。また、同計画に基づき、域内の研究開発・イノベーション活動に対する資金拠出が実施され、最初のプロジェクト公募が2021年春季に実施、選考結果は6月23~24日に開催される「欧州研究イノベーションデー」において発表される予定である。