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2021.02

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WTOの次期事務局長にナイジェリアのオコンジョイウェアラ氏が就任
世界貿易機関(WTO)は2021年2月15日、一般理事会を開催し、ナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ氏を次期事務局長とすることを正式承認した。3月1日から着任する。WTO史上初の女性、アフリカ出身者としても初の事務局長が誕生することとなった。

2020年8月末に、ブラジル出身のアゼベド氏が任期を1年残して辞任後、約半年にわたる事務局長不在が解消された。次期事務局長の選出を巡っては、加盟国の意見が折り合わず、全会一致を原則とする合意形成が難航した。米国は、中国が影響力を強めるアフリカ出身者の選出に反対し、韓国の候補者を支持していた。

近年、「自由貿易の番人」とされるWTOは、途上国と先進国、米中の対立などを背景に、紛争処理制度が2019年末から機能停止するなど、十分な役割を発揮できていなかった。また、新型コロナウイルス感染症の拡大で、オンラインサービスの利用は飛躍的に拡大したが、国境を越えるデータ流通等のルールがない点にも課題があった。

オコンジョイウェアラ氏は、オンラインの記者会見で、「WTOのルールを近代化する必要がある」と語り、各国と対話をしながら解決策を見つけていくとともに、電子商取引の国際的なルールの策定へ交渉を加速させていく姿勢を示した。