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2021.01

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欧州で移動通信分野でのタワーインフラ資産の分離が進む
スペインのセルネックス(Cellnex)は1月21日、ドイツテレコムと協力して、新しいデジタルインフラストラクチャ投資ファンドを設立し、3,000基を超えるタワーと屋上サイトを備えたオランダ最大の独立系移動通信インフラ会社を設立すると発表した1。この新会社Digital Infrastructure Vehicle(DIV)は、ヨーロッパのファイバー、タワー、およびデータセンターを提供することを目的とした会社である。

まず、ドイツテレコムは、オランダでモバイルタワーを運営しているT-Mobile Infra BVをDIVに譲渡し、DIVから2億5,000万ユーロとDIVの株式を取得する予定である。またセルネックスはDIVに2億ユーロを拠出する予定である。セルネックスにとって、この計画への参与は、100億ユーロでのハチソンのタワーインフラ買収に続く大型案件で、これらの計画が完了すれば、管理するタワーは欧州で10万基以上となる。

1月13日には、スペインのテレフォニカ(ブランド名:O2)が、スペイン、ドイツ、及びラテンアメリカでタワーを所有および運営するTelxiusのタワー部門を、タワー最大手のアメリカンタワーに77億ユーロの現金で売却すると発表したばかり。今後予定される英国でのバージンの買収やブラジルでのOimobile買収に向けた動きの一環と見られる2

また、ボーダフォンも、2020年に欧州各国に所有するタワーインフラを切り出してバンテージタワーを設立しており、イタリアでテレコムイタリア(TIM)との合弁で設立しているINWITも加わり、IPOに向けた準備を進めている。

1https://www.cellnextelecom.com/en/cellnex-integrates-3150-sites-in-the-netherlands/
2 https://www.telecomtv.com/content/5g/telef-nica-sells-its-mobile-towers-division-for-7-7-billion-40603/