2020.06
フェイスブックはオーストラリアのニュース・メディアへの支払を拒否
フェイスブック社は、2020年6月15日に自社のプラットフォームから「オーストラリアから提供されるニュースを落としてもらっても、私たちは困らない」という趣旨のコメントを発表し、オーストラリアの主要なニュース・コンテント事業者が要求していた「わけまえ」の支払いを拒否した。
オーストラリアの主要なニュース・コンテント事業者は、5月14日にグーグルやフェイスブックを含むテック巨大企業に対し、オーストラリア政府によるデジタル・プラットフォーム事業者とメディア企業との規範策定に基づき、年間4億米ドル(428億円)の支払いを求めている。それに対するそれに対するフェイスブックの回答が提示されたことになる。
グーグルも6月1日にオーストラリアのニュースを載せることによって得ている利益は非常に限定的だというコメントを発表している。
これは、世界中で進行している顕著な市場支配力を持つデジタル企業への対応として、オーストラリア競争・消費者委員会(Australian Competition and Consumer Commission: ACCC)が中心となって行っている、テック巨大企業からの利潤移転の試みの一環である。ACCCは、この他にも2020年6月18日に、グーグルが計画しているフィットネスや健康データの収集解析を行っているFitbitの買収について、競争を阻害するかどうかの調査に入っている。