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2020.05

  • イギリス
  • セキュリティ、プライバシー
ワイト島で新型コロナウイルス接触追跡アプリの試験開始
英国では、5月初め、ワイト島(Isle of Wight)において、新型コロナウイルス接触追跡アプリの試験が開始された。同アプリは、NHS(国民保健サービス)のデジタル化を推進する政府とNHSの共同組織であるNHSX、世界をリードするサイエンティストと医師のチームによって開発されたもの。政府は、コロナウイルスの拡大を最小限に抑え、ロックダウン対策を安全に縮小に向けて前進するための方策としている。

第一段階として、5月5日の午後4時から、NHS(国民保健サービス)及び地方自治体のスタッフを対象に、NHSの公式コロナウイルス接触追跡アプリのダウンロードが可能となった。続く5月7日に、ワイト島の全世帯を対象に、使用方法の明確な説明が記載されたリーフレットが送られ、アプリのダウンロードが可能となった。

コロナウイルスの症状の兆候が出た人物がアプリを通じて症状を報告すると、その人物が過去数日間に濃厚接触をした他のアプリユーザが検出される。アプリはこれらの連絡先に匿名で警告を送り、アドバイスを提供する。ユーザはアプリを通じてコロナウイルスの検査テストを依頼できる。症状を報告するすべての人は、オンラインサービスを使用して(または、必要に応じて電話インタビューを通して)最近接触のあった人を記録するように求められる。感染者を探す専門家集団である「コンタクト・トレーサー(接触追跡者)」が、アプリユーザであるかどうかに関係なく、危険にさらされている可能性のあるすべての接触者に、警告及びアドバイスをアプリ、電子メール電話のいずれかで通知する。

アプリの試験、追跡及び追跡プログラムは5月中旬には英国全土で展開されることが予定されており、イングランド公衆衛生サービス(Public Health England:PHE)は同プログラムをサポートするためにコンタクト・トレーサーを更に1万8,000名雇用すると発表している。