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2020.04

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  • スマート社会
英下院、700年の歴史の中で初めて「バーチャル」議会再開の第一歩を踏み出したと発表
英下院は2020年4月16日、下院700年の歴史の中で初めて、「バーチャル」での議会再開への第一歩を踏み出したと発表した。背景には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大がある。

4月16日に下院委員会がバーチャル議会モデル案を承認したため、国会議員はオンライン会議ツールZoomを介して大臣に質疑応答を行うことが可能となった。さらに、一度に最大120名の国会議員がバーチャル議会に参加することが許可され、約50名は厳格な社会的距離ルール(ソーシャル・ディスタンス)を守った上で、議会に出席することになった。

現在、多くの議員が議会に到着するのが困難であるため、議会に直接出席する議員の数は少なくなることが予想されている。議会に出席した議員は、バーチャルで参加する議員と同様に取り扱われることになるため、すべての議員がバーチャルで参加することを促されている。

バーチャル議会を実施するという歴史的な措置は、4月21日の議会再開時に国会議員からの承認を必要とし、同措置が合意された場合、4月22日から一部の国会議員は、首相への質疑応答、緊急質問及び発言にビデオリンクを介して、それぞれの開廷の最初の2時間にバーチャルで参加することができるようになる。議会の周囲には多数のスクリーンが配置され、議会内にいる下院議長及び国会議員は、バーチャルの同僚を見ることができるようになる。

下院委員会によると、バーチャル議会が満足な出来で、持続可能だと判断された場合、下院はできるだけ迅速に動議と立法に関する議論にも同形式を拡張することを検討する。また、休会中に「バーチャル選択委員会」を開催することを可能にしたスタッフのおかげで、4月20日から週に最大20のバーチャル委員会会議を実施することが可能となったとした。

同措置を進めてきたリンジー・ホイル下院議長は、下院当局、放送チーム、国会デジタルサービスのおかげで短期間で多くのことを達成することができたと称賛。また、「国会議員やスタッフを危険に晒したくない。バーチャルで働くことは、家に留まり、NHS(国家保健サービス)を保護し、命を救うために我々が貢献できることである。」と述べた。