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2020.03

  • アメリカ
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
パンデミックを機に未利用の周波数の大規模な貸し借りが始まる
「つながりを保つための共同誓約(Keep Americans Connected Pledge)」が3月13日にFCCにより発表され、3月25日現在、500を超える企業や団体が署名している。具体的には次の三つからなる誓約である。なお、この誓約のための特設サイト1は、FCCとしては異例のスペイン語サイト2も開設されている。

1. コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた混乱のために利用料を支払えなくとも、家庭向けまたは中小企業の顧客へのサービスを終了しない。

2. コロナウイルスのパンデミックに関連して家庭向けまたは中小企業の顧客の経済状況が変化したことによる遅延料金を放棄する。

3. Wi-Fiホットスポットを必要とするアメリカ人に開放する。

その他、遠隔医療、遠隔教育、電話リレーサービス等の充実等も図られている。

なかでも、契約条件によらずデータ通信上限を撤廃したことから、利用者へのサービス提供のための周波数不足が深刻となった。

3月15日にTモバイルがディッシュやコムキャスト等から600MHz帯を借りたのをFCCへの届出したのを契機に、17日にはAWS-3(1.7/2.1GHz帯)をUSセルラー、18日には同じくAWS-3をベライゾン、19日にはAWS-4(2GHz帯)をAT&T、20日には追加でAWS-3をベライゾンとAT&Tが借りることになった。なお、この臨時措置はパンデミックへの集中対応期間の60日間に限定される。

今回放出された周波数は2012年にディッシュに認められた衛星からの周波数転用分や2015年のオークション97で落札したもののサービスインしていない事業者(ディッシュやコムキャスト)が所有する周波数及び不落のためFCCに帰属していた周波数が必要としている事業者へ貸し出されたものである。

1https://www.fcc.gov/keep-americans-connected
2https://www.fcc.gov/para-mantener-la-conexion-de-los-estadounidenses