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2020.03

  • イギリス
  • 電波関連
英国Ofcomが5Gオークション規則を決定
英国通信庁(Ofcom)は2020年3月13日、5Gとして配分されている700MHz帯及び3.6-3.8GHz帯の割当規則を、下表のとおり決定した(注1)。本決定が「無線電信(免許付与)規則」として発効してから2~3か月後に、オークションが開始される見通しである。

* カバレッジ義務が免除となった理由は以下のとおり。
MNO4社(EE、O2 UK、3 UK、ボーダフォン)は、最大5億3,000万£の設備投資を行い、4社全てのネットワークが農村地域をカバーするよう、農村共用ネットワーク(Shared Rural Network:SRN)を共同で構築する、以下を含むコミットメントを提案した。

・2025年までに高品質の4Gカバレッジを英国の95%に拡充する。
・農村地域の28万の住居・事業所、及び1万6,000kmの道路をカバーする。
・新たなネットワークの基地局マストは4社全てで共用する。

デジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)は当該提案を歓迎し、政府資金の5億£を加えた、約10億£の設備投資をすることで官民が合意した(2019年10月25日)(注2)。これにより、5Gオークションでは、カバレッジ義務が課されないことが決まった。SRN構築の官民合意は2020年3月9日に、DCMS大臣とMNO4社の署名のもと、正式に発効した(注3)。
なお、Ofcomが当初提案していたカバレッジ義務は、以下のとおり(注4)。
免許付与から4年以内に、最大2社の落札者は、以下のカバレッジ義務が課される。ただし、カバレッジ義務が課されるロットについては、各々最大で3億~4億ポンドを、落札額から割り引くことを提案。

・英国全土で少なくとも屋外カバレッジ90%(イングランド:90%、北アイルランド:90%、スコットランド:74%、ウェールズ:83%)を達成。
・新たに14万の住居・事業所に対してカバレッジを提供。
・農村地域に少なくとも500基の新たな広域基地局を設置。

これらの義務の達成状況の評価にあたっては、事業者間のローミング調整の状況も勘案する。屋外カバレッジについては、音声通話サービスについて約90秒間全ての通話が中断なく可能であること、データ通信サービスについては全ての接続速度が少なくとも2Mbpsであることを基準とする。

(注1)https://www.ofcom.org.uk/about-ofcom/latest/media/media-releases/2020/mobile-airwaves-auction
(注2)https://www.gov.uk/government/news/1-billion-deal-set-to-solve-poor-mobile-coverage
(注3)https://www.gov.uk/government/news/shared-rural-network
(注4)https://www.ofcom.org.uk/about-ofcom/latest/media/media-releases/2018/getting-rural-areas-connected