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2020.02

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VR/ARコンテンツ拡大に力を入れる通信キャリアの取り組み
5G加入者拡大のため、通信キャリア3社はVR/ARコンテンツ開発に力を入れる。政府も2019年に発表した「コンテンツ産業三大革新戦略」で5G対応の体感型コンテンツに積極投資する方針を盛り込んでおり、2020年度はVR/ARコンテンツ育成に1,900億ウォン(約190億円)が投じられる。5G開始初年度の2019年中のVR/ARコンテンツはエンタメ分野に集中していたが、2020年からは活用分野の多角化が見込まれる。

通信キャリア各社の最近の取り組みを見てみよう。SKテレコムは2020年春にVRとARの中間的なMR制作施設として「ジャンプスタジオ」をソウル市内にオープンする。スタジオではエンタメ、教育、医療等の多様な分野での3Dコンテンツ制作を支援する。エンタメ企業以外に、スポーツ選手の立体イメージ映像を放送画面で使いたい放送局などの利用が見込まれる。VR市場掌握を目指すSKテレコムは、ゲームベンチャー、医療機関、VR映像制作会社等との協力を拡大中。大手病院と組んで社会人のストレス軽減に向けたヒーリング映像、EduTech企業と組んで語学シミュレーションコンテンツを提供している。

KTは2019年から提供してきた4K画質無線独立型VRサービスで3月から8K画質VRストリーミングを提供する。これまではアイドル、ゲーム、スポーツの4K画質3Dコンテンツ開発に力を入れてきた。8Kサービス向けには、VRコンテンツ制作会社と協力して国の代表的文化財やK-POPを素材としたコンテンツを2020年中に100篇準備する予定。

LG U+は2019年秋から5GスマホでのAR活用コマースサービスを開始。2020年は上半期中に生活密着型サービスとして、クラウドとAR活用の英語教育、童話、自然観察等の子供向けコンテンツ、クラウドとVR活用のPC無しのHMDのみでのクラウドVRゲーム等を順次開始予定。また、2019年から教育部と進めるAR/VR活用未来教室構築事業で、教育用AR/VRコンテンツプラットフォーム開発も手掛けている。グーグルとのVRコンテンツ共同制作・投資も進めている。

2020年中には加入者数1,000万人突破が予想される韓国5G市場だが、5Gのキラーコンテンツはまだ無い。5G関連市場拡大のため、現在はVR/ARコンテンツ育成とジャンル多角化に官民を挙げて力を入れている。