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2019.12

  • フランス
  • スマート社会
DPDグループ、独自の空気質測定プログラムによる環境保護プロジェクトを開始
フランスの郵便事業体ラ・ポスト傘下で国際エクスプレスを取扱うDPDグループは、車両、デポ(配送拠点)、および広範な配達網を活用して、今後2年以内に欧州の20都市で空気質の測定(air quality monitoring)を開始するという革新的な環境保護プロジェクトを発表した。

リスボン、マドリード、パリの3都市で実証実験を成功させているこのプログラムは、同社の企業社会責任プログラム「ドライビングチェンジ(DrivingChange)」の一部を構成している。

DPDグループは同プログラムを企画するにあたり、国内企業ポリュートラック(Pollutrack)の協力を得た。ポリュートラックは微小粒子状物質(PM2.5)の高濃度地域を特定できる空気質評価・測定ツールを提供しており、すでにフランス電力公社(EDF)の配電子会社エネディス(Enedis)が、パリなどフランス国内の複数の都市で、このツールを営業車に搭載して空気質を測定している。

空気質の測定は、DPDグループの一部の小包配達車と施設網(小包取扱店「ピックアップ(Pickup)」や都市配送拠点など)にポリュートラックの携帯型レーザーセンサーを設置して行う。

このセンサーは空気中のPM2.5濃度の実測データを12秒毎に収集する。これらのデータは高解像度の地図で視覚化され、都市の空気質レベルを概観できるようにする。

この環境保護プロジェクトは、都市の空気質についての正確な測定結果を提供することから、自治体と住民の双方にとって有益なものとなる。また、同プロジェクトが開始された都市では、住民がウェブベースのインターフェースを通じて、玄関先で空気質を確認できるようにもなる。

DPDグループは会社全体で、2025年までに小包1個あたりのCO2排出量を(対2013年比で)30%削減するという目標を掲げている。