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2019.03

  • 韓国
  • 事業者のM&A・国際展開
通信キャリアによるケーブル放送買収で有料放送市場大規模再編へ
2019年に韓国有料放送市場の大型再編が進み、業界地図が大きく塗り替えられそうだ。通信キャリアによる大手ケーブル放送事業者の買収計画が相次いで浮上しており、年内にも趨勢が固まる見通し。2月に総合通信キャリアLG U+によるケーブル放送最大手CJハローの買収計画に続き、モバイルキャリア最大手SKテレコムはケーブル放送第二位Tbroadを買収して固定通信子会社SKブロードバンドと合併する計画を発表。両グループの合併が実現すれば、有料放送メディア市場ではIPTVと衛星放送を保有する総合通史キャリア最大手KTに次いで、それぞれ23~24%のシェアで2位を争う勢力となる。

韓国はTV保有世帯の9割以上がケーブル放送、IPTV、衛星放送のいずれかに加入する有料放送大国である。有料放送市場は長らくケーブル放送が支配的な地位を占めてきたが、近年では携帯電話とのセット商品を強みに通信キャリア3社が提供するIPTVがシェアを伸ばして既に加入者数でケーブル放送を逆転している。このような背景からこの数年間ケーブル放送大手はそれぞれ身売り先を模索していた。

KTは昨年までは有料放送市場シェア制限によりケーブル放送買収に乗り出せなかったが、現在の規制緩和の方向性を見定めてからケーブル放送三番手を買収するべく既に水面下で交渉中と見られている。

合併の実現には公正取引委員会と科学技術情報通信部長官、放送通信委員会の合併審査を経る必要があり、LG U+は3月中旬に申請を提出した。3年前にSKテレコムがCJハローとの合併を試みたときは公正取引委員会の反対でとん挫したが、今回は実現可能性が高いと見られている。