2019.02
Axiataグループのグローバル戦略――シンガポール市場からの退出
2019年2月にマレーシアのAxiataグループはシンガポールの企業連合からのオファーを受け入れ、シンガポール第三位の移動体通信事業者モバイル・ワン(M1)の株式を16億5,000万リンギで売却する方針を発表した。
Axiataグループは、28.5%を保有してM1の筆頭株主であったが、次世代網の整備や事業の多角化に備え、配当を生む企業を現金化することを選んだとされる。元々過半数を保有していたわけではなく、近隣国の展開に関するM1保有の意味合いは低いという見方である。
買収を行ったのは、シンガポールの不動産やインフラ事業を中心とするKeppelとメディア企業SPHで、両社でM1の過半数を占めることによって、他事業とのシナジー効果を狙うと予想されている。