詳細ページ

BBCは3月8日、英国におけるソーシャルモビリティの促進を目的に、新教育戦略を開始すると発表した。
 
BBCラジオ・教育を担当するパーネルディレクターは、教育は常にBBCのDNAに存在していたが、新しい特許状の下で、教育に対するコミットメントを刷新させ、提携組織と協力しながら、人々の生活、特に不利な背景を抱える人々に対して、プラスの影響を与えられるような事業を展開したいと説明している。
 
新戦略策定にあたってまずBBCは、教育・ビジネス関係者らと緊密に協議を行い、コンテンツ、視聴者リーチ、教育的専門性、視聴者との信頼関係が人々の生活における不平等を削減し、年齢にかかわらず誰もが学習することができるような鍵となるテーマを特定した。
 
今後BBCは、以下のような優先項目を挙げ、広い組織と提携しながら、どのような取組みができるかを模索すると説明している。
 
＊識字率の改善：最貧困層の5歳児は最富裕層と比較して語彙における発達が就学時点で19か月も遅れているという現状に取り組む。
 
＊子どもの幅広いニーズを擁護・支持：現在取り組んでいる学習ニーズに対する支援と同様、心の柔軟性と自分に対する前向きな気持ちを高めながら、子どものメンタルヘルスを支援する。
 
＊雇用の世界を若者層に開放：英国産業連盟（CBI）の研究によるとキャリアに関する若者向けのアドバイスは不十分であると84%の英企業が回答している現状を変える必要がある。
 
＊成人が再訓練を容易に受けられるようにする：デジタル化が進み、ますます変容する人材市場で生き残ることができるようにする。
 
BBCは、次の12年間、提携組織と共に、優先項目を詳細に掘り下げながら、事業提案としてまとめた上で、リソースを模索する作業を実施し、今年中に進捗状況をアップデートすると説明している。